私はもともと不動産投資をしていて、そこから外国人専門の不動産仲介会社を設立しました。外国人と日本人で何が違うのかという詳しい話は別の機会にまとめますが、日本の不動産は一般の人に比べたら精通しています。
香港人の友人に、不動産投資としてこの物件(日本の物件)はどうかな?と聞かれることも多いです。
たまたま私が不動産に精通していたので、その外国人の友人にはアドバイスをすることができました。その友人は私に辿り着くまで何人もの日本人に相談をしたそうですが、不動産に詳しくて英語が話せる人は少ないのが現状で、誤った情報が伝わっていることも多いです。
もし知人、友人の外国人に不動産の質問・相談されたら以下を参考にしてみてください!
外国人に日本の不動産が人気な理由
日本を大好きな外国人が多いから
海外に行くと全員が全員と言っていいほど、皆日本が好きだし、日本人のことも好きです。
既に日本に旅行している人もとても多いし、コロナ明けはまずは日本に旅行と思ってくれている人も多いです。なので、日本で投資物件を購入して、ゆくゆくは自分がそこに住んでもいいかと思っている人が多いです。特にこのケースは、ニセコなどリゾートエリアの購入するケースが多くみられます。
日本の物件は割安だから
昨今の円安でさらに日本の物件の割安感は増しましたが、、、(我が家もHKDでお給料をもらっていえるので恩恵を受けました。)日本は、海外に比べるとまだまだ割安感があります。もちろん、SEAの国々に比べると利回りは低くなることもありし、何より日本はほとんどキャピタルゲインを狙えないので、いわゆる年金的な感覚(毎月のキャッシュフロー目的)ですが、日本の場合は不動産の価値がいきなり下がることも考えにくく、それに加えて手が出しやすい価格帯(現金で購入できる。)&割安ときたら、日本の物件が不動産投資として対象になってくるのは納得できます。
日本は所有権があるから
日本に住んでいると不動産を購入すると所有権がついてくるのは当然だと思いがちですが、シンガポールでは所有権が取得できない物件も多くあります。厳密にいうと、日本でも物件を購入しても所有権を持てない物件もあります。例えば、港区界隈には有名なマンションでも所有権ではなくて借地借家権の物件がたくさんあります。借地借家権というのは、土地の所有者から土地を借りている状態で、その分毎月お金を支払う形の契約形態になります。港区は当然ながらとても資産価値が高いエリアなので所有者としても、所有権を売却するのではなくて貸す形を希望すれば、借地借家権という形になることが多くあります。借地借家契約期間は30-70年だったりとそれぞれです。契約期間の後に土地借りれない場合って、、、そのマンションどうなっちゃうの・・?なんて疑問もわくと思いますが、話がそれてしまうので今回はここまでにしますが、、
話を戻すと、日本ではほとんどの物件が所有権を持っているため、一度購入したら、投資価値はずっと続くと考えられがちなんです。シンガポールでは、購入したとしても何年、年十年後かに物件(土地)を返さないので、資産としては物足りなく考える人がいるようです。
外国人が投資先として選ぶエリア
都心1R(新宿、渋谷、六本木)
私も自身で不動産投資をしていますが、私ならあんまり不動産投資として候補に入ってこないものの、外国人の場合、不動産投資ローンを利用できないため、現金で購入できる都心の1Rを投資先として候補に考える人は多くいます。価格帯的に1000万円台~というのも、とりあえず購入して、日本での不動産投資をしてみようという外国人が多いです。
リゾートエリア(北海道、沖縄)
最近では、ニセコが特に外国人に人気です。私の知人でもニセコにの物件を購入している人がいます。私からしたら、「え・・・高い・・・」と思う物件でも、外国人からは大人気。リゾートエリアは外国人向けに開発されているのではという価格帯です。
価格帯についていえば、都心でもこれは割高だろ、、誰が買うんだろうと思っていても完売なことも多く。将来的には日本人が外国人オーナーから不動産賃貸する日がきそうです。。
外国人だからこそ気を付ける点
管理費(維持費)
物件を購入する際は、その物件が適正価格かどうかばかり気にしがちですが、外国人なら特にちゃんと検討してほしいのが、
「購入してからの管理方法及び管理費」
です。日本では、東京ですら外国人対応を積極的にしている不動産会社がないため、不動産の管理方法に不満があっても他の不動産会社に管理を変更することが難しいことが考えられます。あくまで外国人は日本の不動産会社から煙たがられる可能性が高いことは事前にしっかり認識しておきましょう。そして、物件の管理費も日本人の人が普通にかかってくる金額より高い場合が多いです。ちゃんと購入前にかかってくるランニングコストを確認し、それでも投資物件として魅力的かどうかを判断することをおすすめします。
売却可能な物件かどうか
日本に住んでいると、土地勘がある程度あるため、ここのエリアは需要があるかどうかの判断はつきやすいですが、外国人の立場からすると、土地勘や需要の有無はわからず、不動産会社の人がおすすめした物件の売り文句を鵜呑みにしているケースも多くみます。
割高の物件をつかまされたり、想定していたより維持費が高くて思っていたリターンが出ないとしても、ある程度の損で済めば、勉強代と思えるかもしれません。
ただ、購入した物件がまったく需要がなく、売却できない場合はどうでしょうか?これは外国人だけに限ったことではないですが、特に土地勘がない外国人には多く起きます。
最低限、何があっても売却できる不動産に投資するのは大原則です。
もしも知人・友人の外国人に相談されたら、以上のことを気を付けるようにアドバイスしてみてください。
もし、管理方法や何かトラブルがあったときの対処方法を不動産会社に質問して、納得のいく回答がなかったらそれは怪しい物件かもしれません。。